特定技能「外食」2号になるための
試験や条件とは?
外食業特定技能2号の試験対策や
合格のコツまで紹介!テキストもご用意!

最終更新 2024年5月23日

特定技能2号とは?対象となる業種は11分野

特定技能2号は、特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格です。

 

  1. ビルクリーニング
  2. 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野
  3. 建設
  4. 造船・舶用工業
  5. 自動車整備
  6. 航空
  7. 宿泊
  8. 農業
  9. 漁業
  10. 飲食料品製造業
  11. 外食業

在留期限は3年、1年、6か月ごとの更新で、更新の上限はありません。

各分野での熟練した技能が必要ですが、永住権の可能性を高めたり、家族の帯同が許されるなどの魅力が満載です。

特定技能2号と特定技能1号の違いとは?

  特定技能2号 特定技能1号
在留期間
3年、1年、6か月ごと
(更新上限はなし)
1年、6か月、4か月ごと
(通算最大5年まで)
技能水準 熟練した技能
(各分野の技能試験で確認)
相当程度の知識又は経験を必要とする技能
永住権の獲得 可能性あり 不可
家族の帯同 可能 不可

在留期間

特定技能2号は更新が続く限り上限なく日本で勤務することができますが、特定技能1号は在留期間が分野ごとの通算5年までと上限が設けられています。
 
さらに特定技能2号の更新頻度も特定技能1号と異なります。
特定技能2号は3年、1年、6か月ごとの更新が必要ですが、特定技能1号は1年、6か月、4か月ごとの更新です。

技能水準

特定技能2号は特定技能1号よりも高い技能水準が求められます。

外食業を例にみていきましょう。

特定技能1号外食業では、

→店長などの指示を受けながら、調理、接客に従事します。

しかし特定技能2号外食業の場合は

→自身が店長クラスとなり、アルバイトや社員を束ね、指導しながら調理や接客に従事します。

このように特定技能2号になるためには人を束ねたり、仕事がこなせる能力が求められます。

 

永住権の獲得

出入国在留管理庁のガイドラインによると永住許可の条件のひとつが以下のように公開されています。

ア 原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし,この期間のうち,就労資格(在留資格「技能実習」及び「特定技能1号」を除く。)又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。

特定技能2号は上限がないため、10年以上在留をクリアすることができます。しかし、特定技能1号ではこの条件すらクリアできません。

家族の帯同

特定技能1号では原則的に家族の帯同は認められていません。

しかし特定技能2号では配偶者とその子供であれば要件を満たせば日本に呼び寄せることができます。さらに配偶者とその子供には在留資格が付与されます。

家族帯同にかかる要件とは大きく分けて2つ

  1. 特定技能2号とその配偶者が婚姻関係であること
    日本の法律上婚姻関係でなくてはいけません。内縁や離婚相手の場合は要件を満たしませんので注意しましょう。
  2. 扶養するもしくは扶養されること
    特定技能2号の配偶者及びその子が扶養を受けている状態でなくてはいけません。

子供は年齢や実子、養子ともに認められますが、成人している場合扶養を受ける必要性を別途資料で用意しておくことが望ましいでしょう。

 

特定技能2号になるための条件とは?

特定技能2号になるための条件は「特定技能外国人受入に関する運用要領」において記載されています。

  1. 18歳以上であること
  2.  健康状態が良好であること
  3. 従事しようとする業務に必要な熟練した技能を有していることが試験その他の評価方法により証明されていること。
  4.  退去強制の円滑な執行に協力する外国政府が発行した旅券を所持していること
  5.  保証金の徴収等をされていないこと
  6.  費用負担のについて合意を得ていること
  7.  送出し国で遵守すべき手続が定められている場合は、その手続を経ていること
  8. 元技能実習生であった場合には、本国への技能移転に努めるものと認められるもの
  9. 分野に特有の基準に適合すること(※分野所管省庁の定める告示で規定)
それぞれの条件で注意すべきポイントをひもといていきます。

①18歳以上であること

18歳以上でなくてはいけないのは入国予定日になります。

また、申請日が18歳未満であっても問題はありませんが、不許可になるケースもあるので注意しましょう。

 

②健康状態が良好であること

申請日の3か月前を目安とした健康診断の提出で健康状態が良好であることを示します。

さらに結核が流行している地域からの入国の場合、健康診断とともに結核スクリーニング検査が必要です。

 

③従事しようとする業務に必要な熟練した技能を有していることが試験その他の評価方法により証明されていること

熟練した技能を有していることはそれぞれの産業分野によって異なりますので、それぞれ確認しておきましょう。

分野 試験 条件
ビルクリーニング

「ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験」

又は

「技能検定1級」

建築物の清掃に複数の作業員を指導しながら従事し、管理者として2年以上
素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業 「製造分野特定技能2号評価試験」及び「ビジネスキャリア検定3級」
又は
「技能検定1級」
日本国内に拠点を持つ企業の製造業の現場における実務経験、3年以上
建設 「建設分野特定技2号評価試験」「技能検定1級」
又は
「技能検定単一等級」
建設現場において複数の建設技能者を指導しながら作業に従事し工程を管理する者(班長)として0.5年~3年以上(職種による)
造船・舶用工業 「造船・舶用工業分野特定技能2号試験」
又は
「技能検定1級」
複数の作業員を指揮・命令・管理しながら、造船・舶用工業における実務経験が2年以上
自動車整備 「自動車整備分野特定技能2号評価試験」
又は
「自動車整備士技能検定試験2級」
道路運送車両法第78条第1項に基づく地方運輸局長の認証を受けた事業場における実務経験
宿泊 「宿泊分野特定技能2号評価試験」 国内外の宿泊施設において複数の従業員を指導しながら、フロント、企画・広報、接客、レストランサービス等の業務に従事した実務経験が2年以上
農業 「2号農業技能測定試験」 農業の現場において複数の従業員を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者としての実務経験が2年以上

農業の現場における実務経験が3年以上
漁業

「2号漁業技能測定試験」及び「日本語能力試験N3以上」

・漁業区分
漁船法上の登録を受けた漁船ににおいて操業を指揮監督する者を補佐する者又は作業員を指導しながら作業に従事し、作業工程を管理する者としての実務経験を2年以上
漁業法及び内水面漁業の振興に関する法律に基づき行われる養殖業の現場において、養殖を管理する者を補佐する者又は作業員を指導しながら作業に従事し、作業工程を管理する者としての実務経験2年以上
飲食料品製造業 「飲食料品製造業特定技能2号技能測定試験」 飲食料品製造業分野において複数の作業員を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者としての実務経験が2年以上
外食業 「外食業特定技能2号技能測定試験」及び「日本語能力試験N3以上」 飲食店において複数のアルバイト従業員や特定技能外国人等を指導、監督しながら接客を含む作業に従事し、店舗管理を補助する者(副店長、サブマネージャーなど)としての実務経験が2年以上

特定技能外食業2号試験の日程は?

特定技能外食業2号試験の第一回試験は既に2024年3月末に開催され、既に合格者が出ています。

最新の試験情報は試験公式サイトでご確認ください。

特定技能外食業2号第1回試験について

特定技能外食業2号試験の1回目の試験結果はOTAFF公式サイトより公開されています。

特定技能外食業2号試験の第1回目試験は292人が受験し、合格者数は113人でした。つまり第一回目試験の合格率は約39%。試験参加者によると早々に退室する方も多く見かけたようで、しっかりとした受験勉強が欠かせません。

受験者によるとテストは全て3択のマーク形式で50〜70問ほどとのことです。

【最新情報】特定技能外食業2号試験を合格するためには?

そこで合格者に学ぶ特定技能外食業2号試験の合格ポイントをいくつか紹介します。

  • 特定技能外食業2号の試験に合格するために重要なことは

特定技能外食業2号の試験では【店舗運営】や【衛生管理】分野からの出題が多くみられました。中でも

【店舗運営】

売上計算などの公式

【衛生管理】

食中毒菌

食材の調理方法

洗剤の種類と特徴

 

これらの暗記は配点も多く、覚えていないと解けない問題です。特定技能2号外食業の合格のためには、【店舗運営】や【衛生管理】の分野を入念に勉強するとよいかもしれません。

  • 外食業2号試験の合格ポイント①得点源になりやすい問題とは?

配点も多く、そして単純な暗記で点を稼げる【衛生分野】の暗記をお勧めします。中でも食中毒菌などは、暗記しておくとよいでしょう。

  • 外食業2号試験の合格ポイント②勉強したのに解きづらかった問題とは?

分野に関わらず、設問のひっかけ問題に注意が必要です。

日本語特有の文末で意味が異なるような問題が多く、しっかりと問題を最後まで読まなくてはいけません。

しっかりと日本語が理解できるように、普段から漢字も含む日本語の勉強をしておくとよいでしょう。

 

このほかにも特定技能2号外食業試験の合格者のインタビューフル動画や、第一回目試験での設問部分をマークしたテキスト教材を公開しています。

ぜひ、第二回目試験以降で合格を目指している方は確認してみてはいかがでしょうか?

重要マーク付き!
外食業特定技能2号試験テキスト


※特に重要な衛生管理分野テキストの目次を最重要項目にマークして大公開!

学習にお役立てください!

外食業特定技能2号

技能測定試験 学習テキスト

【衛生管理】

令和5年12月27日

 

〈はじめに〉

 テキストは、特定技能2号で働くために必要となる専門的な知識、技能を紹介するものです。飲食店で衛生管理をおこなう際、ささまざまな判断を求められることがありますので、テキストに記載された内容以外でも、関係法令などに基づき適切に対応できるようにしてください。また、このテキストで使われている日本語についても、外食業分野(飲食店など)で働くうえで必要なものとなっています。

 なお、このテキストの活用にあたり、事前に特定技能1号技能測定試験の学習テキストも十分に学習しておいてください。

 

1.食品衛生の現状 ……………………………………………………………………………1

(1)食品衛生法の目的 

(2) 食中毒の発生状況

 

2.食品衛生管理の基本~食中毒予防の3原則と衛生管理のための5S 活動~…3

(1)食中毒予防の3原則

(2)5 S 活動の衛生管理への応用

3.HACCP に沿った衛生管理……………………………………………………………………5

(1)「HACCP に沿った衛生管理」の制度化 えいぎょうしゃ じっ し

(2)すべての営業者が実施しなければならないこと

(3)一般的な衛生管理の基準14項目

(4)重要工程管理の取組みのための基準

4.一般的な衛生管理の基準14項目の詳細 ……………………………………………………7

(1)食品衛生責任者などの選任 

(2)施設の衛生管理

  1)施設の清掃について

  2)清掃用具の取り扱い

  3)調理施設での動物飼育は厳禁

(3)設備などの衛生管理

(3)―1 器具・容器・設備の洗浄、消毒、保管 

1)洗浄と洗浄剤について

2)消毒とその方法について 

3)食器、器具類の保管について

(3)―2 計器類・装置、手洗い設備の管理

1)計器類や装置の点検について

2)手洗い設備の整備について

(4)使用水などの管理

1)使用水の種類

2)施設における使用水の管理方法

3)問題があった時の対応

4)記録の保存 

(5)ねずみ及び昆虫対策 

1)ねずみ及び昆虫の侵入防止・駆除方法と記録 

2)ハエの侵入・発生防止および駆除

3)ゴキブリの発生防止および駆除 

4)ねずみの侵入防止および駆除

(6)廃棄物及び排水の取扱い

1)ゴミ処理

2)排水処理

(7)食品等取 扱 者の衛生管理 

1)食品取 扱 者の健康管理 

2)食品取 扱 者の個人衛生

3)手洗い

(8)情報の提供

1)消費者・保健所への情報提供 

2)食物アレルギーへの取組み

(9)回収・廃棄について(食品などのリコール)

1)食品リコール情報の報告制度

(10)運搬・販売

1)運搬について

2)販売について

(11)教育訓練

1)主な教育訓練項目

(12)そのほか(記録と保存)

1)基本的な記録項目

2)記録を毎日とらなければならない理由

 

特定技能2号試験学習用テキスト全文はこちら(日本語)
初版 令和5年12月27日掲載

ビザ無料相談

お問合せ・ご相談はこちら

050-3575-0053
営業時間
10:00~19:00
定休日
日曜